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豆腐の原料・作り方

水を抜いて固める、堅豆腐

「堅豆腐」

「豆腐に鎹」「豆腐で歯を痛める」とは、豆腐が柔らかいことからできたことわざですが、豆腐のなかには歯を痛めるくらい堅いものもあります。

有名なのが高野豆腐。もとは高野山の宿坊で作られていたもので、「凍り豆腐」「凍み豆腐」とも呼ばれるとおり、昔は冬の戸外で豆腐を凍らせて乾燥させました。高野豆腐は湯で戻してから調理しますが、堅いまま使われるのが、山形県月山の六条豆腐です。六条とは京の六条のことですが、羽黒山の修験者が、月山の農家の人に作り方を教えたという伝説があります。豆腐に塩を塗って堅くなるまで干し、カチカチになったものをかつお節のように削って、吸い物や酢の物に入れます。かつお節とは違って殺生をしていないことから、精進節とも呼ばれました。これほどではなくても、ひもで縛れるくらい堅い豆腐は各地にあります。

合掌造りの民家で知られる富山県五箇山では、歯ごたえのある堅豆腐が作られています。古くは、畑でとれた大豆を原料に作る自家製のものでした。豆腐を固めるときに、半日くらい重しをしておくことで水が抜け、固い豆腐ができあがります。五箇山田楽は、豆腐のコクと焼けたみその風味が格別です。熊本県の五木地方に伝わる五木豆腐もまた、水分少な目のコクのある堅豆腐です。しかし、作るのに手間がかかるため、製造している店は少なくなってしまいました。沖縄ではポピュラーな島豆腐も、堅豆腐のひとつです。重しをして押し固めることで、1丁1kgのずっしりとした豆腐ができあがります。これらの堅豆腐はくずれにくいので、煮物や炒めものに適しています。

中国では今も堅豆腐が主流ですが、京都黄檗山、万福寺の「豆腐羹(とうふかん)」は、明の禅僧、隠元が中国風の堅豆腐の作り方を伝えたものといわれています。堅く作った豆腐は、日もちするよう醤油に浸けられ、味付けされているところが、ほかの堅豆腐と違う点です。

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